重力により舌の根元が咽頭に落ち込んで気道を塞いでしまう(狭窄ないし閉塞)こと。
一般的には加齢による筋力の低下によって舌根沈下が起こり、それによって睡眠中にいびきを引き起こす。また、意識レベルの低下した患者、寝たきりの高齢者、重度の心身障害児などが仰臥位(ぎょうがい:仰向けの状態)を取った場合にも起こりやすい。
舌根沈下によって気道閉塞を起こし、呼吸困難や窒息死を招く場合もある。いびきをかいたり意識レベルが低くかったりする患者は、気道確保の処置をとる必要がある。気道を確保するための主な対処法としては、肩の下にタオルやクッションを入れ、首を後屈させる(肩枕)ことが最も簡単で有効である。