仕事のために毎日起きるのがほんとうに辛くて……
睡眠時間は充分にとっているんですけど。
どんな朝を迎えるかで、1日の充実度も変わってくるので、朝の過ごし方は大切ですよー!
気持ちよく起きれるようになって、朝の時間を有効活用したいです。
爽快に起きれる方法を教えてください。
わかりました。
今回は、睡眠の質を上げて毎朝爽快に起きるためにできることを紹介しますね。
厚生労働省による平成30年度健康実態調査によると、実に80%以上の人が睡眠に関して何らかの悩みを持っていることがわかっています。
誰もがぐっすり眠りたいと望みながらも「睡眠」はなぜ、こんなに難しいことなのでしょうか。
質のよい睡眠には次の2つの条件があります。
・副交感神経(リラックスの神経)を優位にする
・メラトニン(睡眠物質)を分泌させる
もし、この二つを自らの意思で操作することができれば、努力や意識だけで睡眠をコントロールできたはずです。しかし、①は自律神経、②はホルモンが司っており、心臓を動かす、食べた物を消化する、と同じように、私たちの意思とは関係のない働きです。
睡眠は体のバイオリズムの反応で沸き起こるものであり、私たちができるのは睡眠のバイオリズムを崩さないようにすることしかないのです。
疲れているしあくびも出る。眠いはずなのに、目を閉じると余計に頭の中をぐるぐる、不毛な思考が止まらない。
早く寝ようと布団に入ったのに気づけば夜中…。そんな寝付きの悪さがあれば、脳が疲れている証拠です。日中に使った脳のスイッチが切れないまま、脳が休息モードに入れずにいるのです。
この脳疲労は寝付きを悪くするだけでなく、夜中に起きてしまう中途覚醒や、朝早く目覚めてしまう早朝覚醒の原因にもなります。
また、蓄積すると日中にも、考えがまとまらない、集中力が低下するといった悪影響が出てきます。
眠りにつくときに脳の思考が止まっていることが、質のよい睡眠に欠かせないことは前述のとおりです。
しかし、脳疲労がなくても無意識に思考を始めてしまう、もう一つの原因があります。それが不安です。サプライズやプロポーズの前日なら、眠れない夜も楽しみのひとつかもしれません。しかし、「寝坊しないだろうか」「明日のプレゼンはうまくいくかな」「何か忘れている気がする」そんな日常的な不安はあなたの睡眠の質を落とします。
安心感の中で目を閉じることが、気持ちのいい目覚めへのベストプラクティスなのです。
睡眠物質の異名を持つメラトニンは、脳内の松果体において生合成されるホルモンの一種であり、概日リズムの調整作用をもっています。
網膜に受けた光刺激で分泌が抑制されるため、日中は分泌が少なく、夜間に増加して眠気や体温低下を引き起こします。しかし、夜間でもスーパーやコンビニなど1000ルクスを超える強い照明を浴びると、メラトニンの分泌量は低下し、よい睡眠を阻害することがわかっています。
また、メラトニンは年齢によって大きく変化しており、下の図のように10代でピークを迎えた後は激減し、その後も低下し続けます。年齢とともに熟睡できなくなるのは、生態的には正しい反応なのです。
質のよい睡眠には①バイオリズムを整え、②脳疲労を取り除いて思考を止め、③安心して眠れる状態を作ることが必要とわかりました。どんな習慣を身に付ければ、この3つを実現できるのでしょうか。具体的な方法をみていきましょう。
あなたは自分の体にとって最適な睡眠時間を把握していますか? 爽快な朝を迎えるためには、まず自分のバイオリズムを知ることが大切です。そこで役立つのが睡眠アプリ。
通常はいくつかの睡眠時間を試し、朝のコンディションを記録して、自分に最適な睡眠時間を探っていく必要があります。ところが、ご紹介するダウンロード無料のアプリ《熟睡アラーム/株式会社C2》を使えば、その必要はありません。
アラームとして使うだけで、睡眠の質や覚醒時間などを記録することができ、あなたの睡眠リズムを見える化してくれます。また、睡眠の浅い状態を感知して起こしてくれるので、リズムに合った睡眠時間で目覚めることができます。
その他、入眠時に使える熟睡サウンドやいびきの録音といった機能もあるので、こちらも活用したいところです。
熟睡アラームアプリのダウンロードはこちらから
詳しい使用方法は、以下ホームページよりご確認いただけます。
https://jukusui.com/tips
バイオリズムを知る準備ができたら、次は調整。
睡眠のバイオリズムに作用する副交感神経とメラトニンにアプローチしましょう。まずは副交感神経です。副交感神経を優位にするにはリラックスすることが一番。とはいってもすぐできることではありません。
仕事の緊張が残っていればなおさらです。そこでおすすめなのが《ウサギのポーズ》。首コリ肩コリを解消してリラックス効果の高いポーズですので、デスクワークの方には特におすすめ。
次はメラトニンです。メラトニンの分泌を促すには《光》をうまく使いましょう。朝、光を浴びてから14~16時間後にメラトニンの分泌がはじまるとされています。
0時に就寝しようとするなら、7~8時にしっかり日光を浴びると良い計算です。そして夜はコンビニなど明るすぎる照明を避け、自宅でも間接照明を活用すると良いでしょう。パソコンやスマホも要注意。寝落ちするまでスマホを握りしめている…なんて方はデジタルデバイスとの付き合い方を見直しましょう。
先にご紹介したアプリ《熟睡アラーム》は、おやすみボタンを押してセットできるので、「もうスマホを触らない」という切り替えにも使えますね。※セット後もスマホの操作はできる仕様です。
元記事「 睡眠の質をあげて毎朝爽快!今日からできる方法5選」は2022年2月2日にBUSINESS LIFEに掲載されたものです。