この前歯科検診を受けたんですけど、その時「C1」って言われたんです
それは虫歯ですね。「C1」のうちに治療しましょう
「C1」って何のことなんですか?なんか暗号みたい…
いい質問ですね!暗号ではありませんよ
今日はそんな歯科検診の用語について、解説していこうと思います!
歯科検診で歯医者さんが記録者に伝えている「G」や「C1」などの単語が気になった方も多いかと思います。何かの暗号のようにも聞こえますが、これらの用語はそれぞれの歯の場所や虫歯の進行度、歯茎の状態などを表しています。
本日は、くま先生が歯科検診でよく耳にする英語や数字や記号が何を意味しているのか解説していきます。
歯科検診でまず耳にするのが、「シーワン」「シーツー」といった『C』と『数字』の組み合わせではないでしょうか。
この『C』は“caries(カリエス)”という英語の頭文字で虫歯を指します。そして『C』の次につくアルファベット(O:オー)や数字(1,2,3,4)は、虫歯の進行具合を表しています。
以下にそれぞれについて詳しく解説していきましょう。
一般に「初期虫歯」と呼ばれます。この状態では削る必要はありません。歯磨きの徹底やフッ素の活用で維持していくことが可能です。
歯の表面にあるエナメル質に発生した虫歯です。まだ小さい虫歯なので症状などはありません。エナメル質内の虫歯は痛むことやしみることがないですが、虫歯は勝手には治りません。早めに治療することをお勧めします。
エナメル質の下にある象牙質に進行した虫歯です。この段階になると「歯に穴が空く」「歯が黒く見える」「冷たいものがしみる」などの症状があらわれます。
象牙質の下の歯の神経にまで進行した虫歯のことをいいます。何もしなくてもズキズキとした痛みを感じやすくなります。
虫歯によって歯のほとんどを失い、根っこだけが残った状態です。歯の神経が死んでいるため、痛みは感じません。しみたりもありません。
小・中・高で実施される学校検診では上記のものとは別に、「マル(〇)」や「斜線(/)」といった児童生徒健康診断表に記載する記号もあります。
これらの記号の示す意味についても、下記で説明していきます。
健全歯・現在歯:現在生えている乳歯、永久歯または虫歯や初期虫歯(CO)がない歯
要観察歯:見た目上は虫歯ではないですが、そのまま放置すると虫歯になるおそれがある歯
未処置歯:虫歯があり、治療が必要な歯のことをいいます。
処置歯:すでに虫歯の治療をしている歯のことです。
喪失歯:虫歯が原因で失った歯のことです。
要注意乳歯:残すのかを慎重に判断する必要のある乳歯を指します。
歯周疾患要観察者:歯肉炎が認められるが、適切なブラッシング等で改善が見込まれるレベルを指す。
歯周疾患罹患者:歯肉炎を認める状態。精密な検査や治療のために歯科医院の受診が必要なものです。
学校検診ではこのほかに、「歯列・咬合・顎関節の状態」や「歯肉の状態」、「歯垢の状態」をそれぞれ、0・1・2の3段階で評価も実施します。
参考になりましたでしょうか?
歯の検診は重要ですが、記号の意味まではあまり意識していなかったのではないでしょうか?参考にしてみていただけると幸いです。
監修
コンシェルクリニックグループ代表
日本抗加齢医学会 専門医
小谷 航(こたに わたる)
現在は全国10院で各種専門医が協力して顎顔面領域に特化した医療を展開しております。治療のコンセプトはアンチエイジング、究極の予防を標榜しております。
アンチエイジングの考え方のもと、皆様と一緒に長い人生を歩んでいければと考えております。よろしくお願いいたします。
コンシェル歯科クリニック