くま先生――。
どうされました?
久々に昨日の夜にフロスを使用したんですが、めちゃくちゃ歯茎から出血してしまったんです。
どこか病気なんですかね?
フロスを使用中、歯茎から出血しても、必ずしもネガティブな意味にとらえなくて大丈夫ですよ。
そうしましたら、今回はフロスを使用することで出血してしまう理由についてご紹介しますね。
お願いします!
フロスを使用して歯茎が出血するのはいくつかの理由があります。
例えば、ビタミンC等の栄養欠乏症、喫煙、誤ったブラッシング、ホルモンの変化によって引き起こされる妊娠歯肉炎、重症になると歯周病、歯を囲む骨の感染等が挙げられます。
初めてフロスを使用した場合は、力加減が強かったりして出血している場合もあります。しかし、フロスを使用するのが久々だった場合、歯茎が出血するのは正常ですのでご安心くださいね。
そうなんですか?!
例えば、ジムのトレーニングをイメージしてみましょう。
久々に運動すると、翌日、筋肉痛がひどいですよね。
歯茎もこの原理と同じで、出血するのは、普段の歯磨きで除去しきれなかったプラークが原因で炎症を起こしたからです。
血流が増加し、歯茎が腫れると、フロスなどの小さな刺激でも血が出やすくなります。でも決して悪いことではありませんよ。
歯茎に刺激を与えることで、悪い血を外に出すことができますからね。
歯周ポケットにプラークが溜まりまくっていた結果なんですね。
悪いことではないと知って、安心しました。
このままフロスを続けても問題ないでしょうか?
もちろんです!
歯茎が健康な場合は、フロスが当たっても出血はせず、痛みもありません。
フロスをする習慣は、これからも是非続けてくださいね。
わかりました。また、フロスを使用するときのコツってありますか?
歯がピッタリ隙間なくくっついている場合は、フロスを使うときも少し難しいですよね。少しコツをお教えしますね。
歯と歯の間をフロスでスライドさせます。
次にフロスを少し湾曲させ「C」の形を作り、歯の片側に沿って約3回上下に動かします。
反対側も同じように「C」の形を作り、約3回上下に動かしましょう。
歯磨きで除去できなかった汚れや食べかすを取り除くことができるので、頑張って続けましょうね。
また、出血が気になる場合は、当分の間アルコールフリーのマウスウォッシュを使用したり、コップ一杯の温水に小さじ1杯の塩を混ぜたものでうがいをしてみてください。歯茎を治癒するのを助ける効果があります。
「C」の形に湾曲させるのがポイントなんですね!
さっそく試してみます。
フロスをしないとどんなことになりますか?
歯と歯の間の細菌はほっておくと繁殖しますし、歯ブラシで落とすことは非常に困難です。
時間が経過するにつれて、蓄積されたプラークは歯肉線に沿って、やがて硬化し歯石になります。
そうなると、歯が黄色に変色したり、口臭、むし歯の原因にもなりますので気を付けてくださいね。
また、フロスに汚れがついていないと思っても、目に見えない細菌がいっぱい付着していますので、再利用せずに必ず使い捨てにしましょう。
もったいないので再利用していました、、。気を付けます!
フロスってどのくらいのペースで使用すればよいでしょうか。
歯磨きももちろん大切ですが、プラスアルファで1日1回フロスをすることをお勧めします。
特にお勧めしたい時間帯は就寝前です。睡眠中は、お口の中の唾液が少なくなるため、プラークが繁殖しやすい状態となっています。
その状況が続くと、またフロスを使用したときの出血の原因になります。
僕は、「fluorfloss(フロアフロス)」を愛用しています♪
このフロアフロスは384本の繊維が使用され1本1本が非常に柔らかくうねっているので、歯と歯の隙間に溜まった細菌の塊をごっそり一度で絡み取ることができるんです。試してみますか?
うわぁ、ほんとだ。
羽のような繊維で、歯茎に当たっても痛くないですし、使い心地も抜群ですね。
初心者でも使いやすいです!
そうなんです。
摩擦や唾液で繊維がフワッと広がって、痛くないんですよ。
歯と歯の間だけでなく、歯茎の中の汚れまで落としてくれるので歯茎ケアにピッタリです♪
是非購入したいです!!
洗練された黒とピンクのデザインが良いですね♪
コンシェル歯科クリニックでも購入できますので、是非チェックしてみてくださいね♪
フロスを使用時に出血してしまうのは、歯周ポケットにプラークが溜まったことで歯茎が炎症を起こしている場合が多いです。フロスを少し湾曲させ「C」の形を作り、歯と歯の間を約3回上下に動かして使用するのが、上手なフロスの使い方のコツです。歯茎に当たって出血してもネガティブに捉えず、毎日夜寝る前に1回継続してフロスを使用しましょう!
また、ビタミンCまたはK不足が原因の場合も考えられます。ビタミンCが豊富な柑橘類、イチゴ、ブロッコリーなどを積極的に摂取することで、組織の修復と成長、歯や骨の強化をサポートします。また、ビタミンKが豊富なホウレンソウやケールを積極的に摂取することで、出血を抑え、骨の強化をサポートします。
フロス使用時に出血してしまうのは歯周ポケットによごれがあるサインですので、口腔内ケアを今一度見直してみましょう!
監修
金町コンシェル歯科クリニック院長
河西敏傑(かわにし としひで)
コンシェル歯科クリニック 金町院
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