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冬眠がアンチエイジングに関連するって本当?

そういえば、くまの寿命はおよそ30年といわれていますが、大人の熊の年齢って見かけではわからないですよね。

皆さん、お若くみえますよね。まだ研究段階ではありますが、冬眠をすることで体内にアンチエイジング効果をもたらしている可能性があることがわかってきました。

えっ、どういうことですか?詳しく聞きたいです。

わかりました。それでは今回は、冬眠をすることで熊の体内にどのような変化が起こるのかをご紹介していきますね。

よろしくお願いします!

抗酸化物質が増加する?

はじめに、抗酸化物質とは、活性酸素やフリーラジカルなどの有害分子から細胞を守り、主に細胞やDNAの損傷を軽減する効果があります。

抗酸化物質を生成することによって、細胞内で発生する酸化ストレスを除去しています。

熊は食物が不足する冬の厳しい季節を生き延びるために、冬眠をします。

冬眠中の動物は、酸化ストレスという状態に陥ることがあります。酸化ストレスとは、細胞内で活性酸素が生成され、細胞内の分子や細胞膜、DNAなどにダメージを受けている状態のことを指します。

冬眠中の動物は、この酸化ストレスに対抗するために、抗酸化物質を生産しているのです。

実際に、冬眠中の熊の体内ではビタミンCやグルタチオンという抗酸化物質の濃度が増加することが報告されています。グルタチオンは、細胞内で活性酸素や有害物質を除去するための抗酸化物質です。

タンパク質の構造が変わる?

熊は冬眠をすると体温が下がり、代謝を低下させることでエネルギーを温存します。

その体内の変化に適応するために、冬眠中の動物のタンパク質の構造が変性することがあります。

それによって、細胞内の機能が維持されるように調整されているのです。例えば、冬眠中の熊の細胞内では、タンパク質の二次構造や三次構造に変化が生じます。これらの変化は、冬眠中に必要な機能を維持し、熊が冬眠中に生き延びるために欠かせません。

冬眠から覚めると、体温や代謝機能、タンパク質の構造も元に戻ります。

これらの冬眠中のタンパク質の構造変性を基に、人工的に老化や疾患の進行を遅らせる研究が進められています。たとえば、プロテアソームや分子シャペロンなどのタンパク質の分解・再構築を調節する物質の開発や、酸化ストレスを防御する抗酸化物質の開発が行われています。

くま先生のまとめ

今回は「冬眠はアンチエイジングに関連するのか?」をご紹介いたしました。

冬眠とアンチエイジングの関連性はまだ完全には解明されていません。

しかし、冬眠する動物の体内で起こるメカニズムが細胞老化や疾患の発症を抑制する可能性があるということがわかってきました。

ただし、冬眠動物と人間とでは代謝機構が大きく異なるため、そのまま人間に応用できるかどうかはまだわかりません。今後の研究でさらにアンチエイジング研究が進まれることが期待されます。


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市ヶ谷コンシェル歯科クリニック

投稿者プロフィール

くま先生
くま先生
アンチエイジングをコンセプトに治療するくま先生。歯や美容医療や薬など得意分野は多岐に渡る。教えてくま先生!と言われれば、一人ひとりの患者さんに寄り添ったコンシェルジュ的な存在として、どんな分野でも的確にアドバイスしていきます。患者さんだけでなく、先生たちにもアドバイスするよ。みんな、頼ってきてね。