最近、ランニングを始めたんです!携帯で歩数も測れるし、便利な時代になりましたね。
そうですね!最近、ヘルステックのサービスも増えてきました。
ヘルステック…?ってなんですか?
ヘルステックとはテクノロジーを使って健康問題を解決する技術のことです!
そんなものがあるんですね!ぜひ、詳しく教えてください!
日本は現状、超高齢化社会に直面しており、医療費や健康寿命など、多くの問題を抱えています。しかし、それは日本だけの問題ではなく、世界中どの国も多かれ少なかれ、改善が必要な状態になっています。
そこで、AIやクラウドなどさまざまなデジタル技術を組み合わせて、医療や創薬、介護、予防、QOLといった領域の課題を解決する企業や技術を、総称してヘルステックと呼んでいます。
ヘルステック(HealthTech)とは、Health(健康)とTechnology(テクノロジー)を掛け合わせた造語のことを指します。
デジタル技術の進歩とともに生まれた概念であり、ヘルステックを通して健康寿命を伸ばしたり、医療格差を是正したりといった効果が期待されています。将棋業界がAI導入で衝撃を与えたように、医療業界でもAI導入で医療の在り方が変わってきていることをご紹介したいと思います。
ヘルステックが注目されている理由としてまず挙げられるのが、ここ数年の目覚ましいデジタル技術の進歩です。
スマートフォンやスマートウォッチなどの端末が身近に存在するようになったことで、端末を通して収集した健康データをインターネット上に送り、AIが解析し、ユーザーにフィードバックするという高度なヘルスケアサービスを、誰もが簡単に受けられる環境になりました。
これらのデータが増えれば増えるほど、データが蓄積されていき、精度の高い医療の根拠となります。それがヘルステックの急成長の要因となりました。
デジタル端末を活用すれば、日々の睡眠時間や心拍数、消費カロリー、1日の歩数など、ヘルスケアに関する多くのデータを簡単に収集できます。そしてこれらのデータを活用した病気の予防や健康増進など、革新的なヘルステックのサービスが提供され始めています。
デジタル端末を装着し、簡単にデータを収集することができるようになると、高齢で通院が困難な患者さんや在宅医療を行っている患者さんに対してタブレット端末などを利用した遠隔での医療行為が可能になります。医師が遠隔地から診療を行ったり、へき地の診療所での診察が難しい特別な疾患の患者さんに対してその診療所の担当医と都市部にいる専門医が電子カルテの情報を共有して診断したり、幅広い可能性があります。
また、患者さんも在宅で医療を受けられることから、昨今の新型コロナウイルス感染症対策としても期待されています。地域間の医療格差や専門医不足、患者さんの通院の負担を改善するために、ヘルステックが提供するサービスへの期待は高まってきています。
医療や介護、健康管理などの分野は、人生の質の向上(QOL)と切っても切れない関係にあります。
そのためヘルステックは、QOL向上の支援として、超高齢化社会への対策として、地域や所得での医療格差を是正するための切り札として、今後も発展を続けていくと考えられます。
ヘルステックのサービスをうまく使って健康を保ち、笑顔あふれる人生を過ごせるようにしていきましょう。
監修
コンシェルクリニックグループ代表
日本抗加齢医学会 専門医
小谷 航(こたに わたる)
現在は全国10院で各種専門医が協力して顎顔面領域に特化した医療を展開しております。治療のコンセプトはアンチエイジング、究極の予防を標榜しております。
アンチエイジングの考え方のもと、皆様と一緒に長い人生を歩んでいければと考えております。よろしくお願いいたします。