くま先生
どうされました?
自分、乳歯がいまだに残っていたんですが、ここ最近で抜けてしまったんです。
それは大変ですね。
歯が抜けた状態を長期間そのままにしておくことで、歯の健康に悪影響を及ぼすことがあります。
そうなんですか?どうしたらよいのでしょうか。
そうしましたら今回は「大人乳歯が抜けたらどうすればよいのか」解説していきますね!
よろしくお願いします!
大人の乳歯とは、成人期になってからも乳歯が残っている歯のことを指します。
一般的に乳歯は6歳から12歳頃までの間に抜け落ちて、永久歯が生えるものですが、例外的に残ってしまうことがあります。大人の乳歯は永久歯の生え変わりが遅れたり、もともと永久歯が生えてこない「先天性欠如歯」などが原因として挙げられます。
大人の乳歯は、根っこの長さが短く、形態も乳歯特有です。むし歯や歯周病にかかりやすくなっているだけでなく、寿命も短く30歳くらいまでには抜けてしまうことが多いです。
また、永久歯と比較すると乳歯では咬合力に耐えられないことが多いため、抜歯を行う場合があります。
本来は生え変わるものであるため、長期間にわたって乳歯が残っている場合は、歯科医師に相談しましょう。
大人の乳歯が残っている場合、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。
乳歯は永久歯に比べて歯質が柔らかく、酸に弱いという特徴があります。そのため、むし歯にかかりやすく、むし歯の進行も早い傾向があります。また、乳歯の周りの歯肉に炎症が起こりやすく、歯周病を発症するリスクも高まります。
さらに、乳歯が永久歯の萌出を妨げている場合、顎の成長が阻害されますので、歯並びが乱れやすい傾向にあります。そのため、大人の乳歯が残っている場合は、歯科医師に相談し、適切な治療を行うことが重要です。場合によっては、乳歯が抜け落ちるのを待たずに抜歯する必要性があります。
大人の乳歯が抜けた場合もしくは抜歯した後は、周りの歯を痛めつけないインプラントがおすすめです。
インプラントとは、人工歯根(インプラント)を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯を取り付ける治療法です。義歯やブリッジなどの補綴物と比較すると、より自然な噛み心地や審美性の高さを実現することができます。
また、自分の歯と匹敵するほどの咀嚼力に耐えることができますので、食事がしやすくなるというメリットもあります。
この場合は骨もしっかりしているケースが多く感染リスクも少ないので、抜歯即時挿入、即時荷重ができることが多いです。抜歯即時挿入とは、歯を抜いた直後にインプラントを挿入することを指します。従来のインプラント治療では、抜歯後に骨の回復を待ってから数か月後にインプラントを挿入するため、全治期間が数か月から半年以上にわたる場合がありました。しかし、抜歯後すぐにインプラントを挿入することで、患者さまの負担を軽減し、治療期間を短縮することができます。
ただし、歯がなくなるとその部分の骨が刺激を受けなくなるため、長期間そのままにしておくことで骨量が減少することがあります。これを骨吸収といいます。歯を失うと、歯槽骨が吸収され、周囲の骨が減少してしまいます。それにより、隣接する歯の支えが弱くなり、次第に歯が傾いたり、隙間(すきっ歯)ができたりすることがあります。
また、骨量が減少することで、歯周病の進行や、歯を支える骨が不足するため、インプラントなどの治療期間が長引くことになります。
そのため、歯が抜けた後はできるだけ早めに治療を受けることが大切です。また、抜歯前に歯茎や骨に炎症がある場合には、抜歯後に十分な治療を行ってからインプラント治療を行う必要があります。
大人乳歯が残っていると、本来あるべき咬合の位置に影響を与え、かみ合わせが悪くなったり、歯がすり減りやすくなることがあります。
大人乳歯が抜けた後に、歯科矯正とインプラント治療のどちらを先に行うべきかについては患者さまの状態によって異なります。一般的には、抜歯後まずは歯科矯正治療を先に行って歯列を整え、必要に応じて欠損した歯をインプラントで補うことが多いです。
しかし、症状によってはインプラント治療を先に行うこともあります。
例えば、前歯部分で大人乳歯が抜けた場合、そのまま歯列矯正治療を行うと見た目が悪くなってしまいます。
このような場合は、まずインプラント治療を行って欠損部分を補い、その後に歯列矯正治療を行うことがあります。
今回は「大人の乳歯が抜けたらどうするのか」についてご紹介いたしました。
大人の乳歯が抜けたままにしておくと、歯並びが乱れてきたり、歯周病や骨吸収の原因となります。
そのため、大人の乳歯が抜けた場合には、できるだけ早く歯科医師に相談し、適切な治療を受けることが重要です。
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