今回はオールオン４について詳しく紹介していきます！

オールオン4は、ポルトガルの医師Dr.パウロ・マロが開発したインプラント治療法で、顎の骨に最小4本のインプラントを埋め込み、その上に12本の連結した人工歯を固定する方法です。この治療法は、従来のインプラント治療と比較して少ない本数のインプラントで全ての歯を支えることができるため、手術時間や治療期間が短縮され、費用も抑えられるという特徴があります。

オールオン4は、特に以下のような方に適しています：
– ほとんどの歯を失っている方
– 総入れ歯を使用している方
– 顎の骨が少ない方
– 重度の歯周病や虫歯で多くの歯を失った方
– 事故や怪我で歯を失った方

オールオン4の手術は、以下の手順で行われます：

1. 診査と計画：まず、口腔内の状態を確認し、CT撮影やレントゲン撮影を行います。これにより、骨の量や質、インプラントの位置を決定します。
2. オペ前準備：全身状態の確認や必要な検査を行い、手術計画を立てます。必要に応じて、残っている歯を抜歯します。
3. インプラント埋入：局所麻酔を行い、（静脈内鎮静を併用することもある）、顎の骨に4本のインプラントを埋め入れます。インプラントを埋め込む時間は1本あたり数分です。
4. 仮歯の装着：手術当日に仮歯を装着し、噛み合わせを確認します。手術から仮歯の装着にかかる処置時間に3-4時間かかりますが、ずっと口を開けているわけではございません。最終的な人工歯は、6か月程度経過した後に取り付けます。
5. メンテナンス：最終的な人工歯を取り付けた後は、定期的なメンテナンスが必要です。3〜6ヶ月に一度は歯科医院で状態の確認と清掃を行います。

オールオン4のメリットは以下の通りです：

– 治療期間が短い：手術当日に仮歯を装着できるため、短期間で見た目や噛む機能の回復も可能です。
– 身体への負担が少ない：インプラントの本数が少ないため、手術時間が短く、身体的負担が軽減されます。
– 費用を抑えられる：従来のインプラント治療と比較して、少ない本数で全ての歯を支えるため、費用が抑えられます。
– 顎の骨の量が少なくても治療可能：骨の量が少ない場合でも、斜めにインプラントを埋入することで治療が可能です。
– 審美性と機能性が高い：入れ歯のような違和感がなく、自然な見た目と噛む力を実現できます。

一方で、オールオン4には以下のリスクもあります：

– 抜歯が必要：残っている歯がある場合は、全ての歯を抜歯する必要があります。
– インプラント1本に対する負担が大きい：4本のインプラントで全ての歯を支えるため、1本あたりの負担が大きくなります。
– メンテナンスが不可欠：定期的なメンテナンスが必要で、これを怠るとインプラントの寿命が短くなる可能性があります。
– 奥歯を並べられない：インプラントに過度な力がかかるのを避けるため、第二大臼歯と言われる一番奥の歯は並べられないことがあります。
– 外科手術が必要：骨の量が極端に少ない場合、骨移植や骨造成が必要となることがあります。

オールオン4を受ける際の注意点は以下の通りです：

– 治療前の準備：治療箇所以外に虫歯や歯周病がある場合は、先にそれらの治療を行う必要があります。
– 術後のケア：手術後は硬いものを避け、柔らかい食事を摂るようにしましょう。特に手術後3日間はスープやお粥などが推奨されます。痛みに関しては鎮痛剤を処方していたします。
– 定期的なメンテナンス：インプラントの長期的な成功には、定期的なメンテナンスが不可欠です。3〜6ヶ月に一度は歯科医院でのチェックと清掃を行いましょう。
– 医師との相談：治療前には医師と十分に相談し、自分の口腔内の状態や治療計画について理解しておくことが重要です。

オールオン4は、短期間で審美性と機能性を兼ね備えた全顎治療を提供する革新的なインプラント治療法です。少ないインプラント本数で全ての歯を支えるため、治療期間や費用を抑えることができ、身体への負担も軽減されます。しかし、抜歯や定期的なメンテナンスが必要であり、適切な医療機関選びが重要です。オールオン4を検討している方は、メリットとリスクを十分に理解し、専門医と相談しながら治療を進めることをお勧めします。