フルオロキノロン(ニューキノロン)系抗菌薬の一つである。濃度依存性の抗菌薬で、感染症の治療薬として使用される。投与方法は点滴静注、経口内服、点眼がある。
【効果】
DNA合成を阻害する作用によって殺菌的に効果を発揮する。ブドウ球菌、レンサ球菌、大腸菌、クレブシエラ、クラミジア、マイコプラズマ、レジオネラなどに効果がある。また、抗緑膿菌作用や抗結核菌作用も持っている。
【副作用】
食欲不振、下痢、意識障害、不整脈、虚血性心疾患、紅斑、水疱、高血糖、低血糖などが報告されている。近年、アキレス腱断裂、大動脈瘤、大動脈解離などの重篤症例も報告されている。
腎排泄であるため、腎機能障害がある患者には腎機能に応じた投与量の調整が重要で、注意が必要である。
【禁忌(きんき)】
妊婦、授乳婦、小児は禁忌とされている。授乳婦に投与する際は、授乳を控えてもらうようにする。また、腎機能障害、痙攣の既往のある患者や高齢者に投与する際は注意する必要がある。
薬物相互作用としては非ステロイド(※1)性抗炎症薬(NSAIDs)で痙攣誘発、ワルファリンで抗凝固亢進(こうしん)(※2)などがある。
(※1)ステロイドとは、抗炎症および免役抑制作用があり、アレルギー疾患の治療などに用いられる。
(※2)亢進とは、病勢などが高い度合いまで進むこと。