突然ですが、「NMN」って言葉を聞いたことがありますか?
初めて聞きました!
何かの音楽グループですか?
実は今注目されているアンチエイジング物質で正式名称はニコチンアミドモノヌクレオチドというんです。
何かの呪文みたいですね……
アンチエイジングに効果があるならどんなものなのか教えてほしいです。
今回はNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)について解説していきますね。
NMNとは「ニコチンアミドモノヌクレオチド」の略称です。もともとはヒトや生物の体内で自然に作られるビタミンの一種であることが知られていましたが、最近の研究で「老化を抑え、寿命を延ばす可能性がある」物質であることがわかり、世界的に大きな注目を集めるようになりました。
これまでに行われている実験では、マウスに1年間NMNを投与したところ、体重増加、エネルギー代謝の低下、骨密度の低下、眼の機能低下のような、多くの臓器の機能低下が抑えられることが報告されました。加えて、糖尿病をはじめとする完治が難しいとされてきた疾患の改善効果があることも確認されています。すでにヒトを対象とした臨床試験も進んでおり、若返り効果や老化防止の点で、大きな効果が期待されています。
NMNは本来体内で自然に組成される物質ですが、加齢に伴って減少し、身体機能が衰える原因となってしまいます。老化を防ぎ、いつまでも若々しく健康でいられるために、NMNを日常的に摂取することが重要だと考えられています。
NMNはビタミンB3の中に含まれる成分のひとつで、すべての生物種に存在する補酵素です。ハーバード大学医学部のデビッド・シンクレア教授は、NMNには老化を逆行させる効果があると証明しました。
2016年、デビッド・シンクレア教授の実験研究によると、60歳に相当するマウスがNMNを1週間服用した後、20歳の状態に戻り、寿命が20%延長されました。
動物実験では、体内のNAD +のレベルを上げると、代謝や加齢性疾患などの研究分野で有望な研究結果をもたらしています。また、糖尿病、神経変性疾患、心血管疾患などの加齢性疾患の改善にも期待できるといわれています。
NMNの効果は、多くの科学者による数多くの実験で確認され、「CELL」、「NATURE」、「SCIENCE」などの権威ある国際ジャーナルからも、NMNのアンチエイジング効果が証明されているのです。
NMNは、老化と寿命の制御に関係している「サーチュイン遺伝子」の働きを活性化させる働きがあると言われているNAD + (ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)を作りだします。
本来は、体内で自然に生成されるNMNですが、年齢とともにその生産能力は減退していきます。老化過程におけるNAD+の低下は、聴覚および視力低下、認知症、運動機能障害、免疫不全、糖尿病、アルツハイマー病、関節炎、肥満、および心血管疾患などの症状の主な原因であると考えられています。
細胞内に十分なNAD +を維持することで、DNAの自己修復能力が維持できるため、老化によって引き起こされたDNA損傷を効果的に修復し、老化を抑制することができるのです。
また、健康面だけでなく美容面においても、活性酸素を除去しシワ、シミ、たるみが薄くなるなど肌老化を根本から改善する効果も期待できます。サーチュイン遺伝子を活性化させることで細胞を修復し、全身の細胞を若返らせることができるといわれています。
NMNはブロッコリーや枝豆、アボガド、トマト、など様々な栄養源に含まれていますが、その量はごくわずかで、食物から十分な量のNMNを摂取するのは難しいとされています。
現時点において、NMNはサプリメントや点滴から摂取することができます。
疲労や不眠が改善され、活力が沸くとして現在、大注目されているNMN。この頃疲れがとれないとお悩みの方は是非NMNを取り入れてみてはいかがでしょうか。
監修
コンシェルクリニックグループ代表
日本抗加齢医学会 専門医
小谷 航(こたに わたる)
現在は全国10院で各種専門医が協力して顎顔面領域に特化した医療を展開しております。治療のコンセプトはアンチエイジング、究極の予防を標榜しております。
アンチエイジングの考え方のもと、皆様と一緒に長い人生を歩んでいければと考えております。よろしくお願いいたします。
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