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歯ぎしりって何でするの?くま先生が歯ぎしりの種類や治療法を丁寧に解説

口の悩みとして、虫歯や歯周病に次いで耳にする機会が多いのが、「歯ぎしり」です。

寝ている間に歯ぎしりをしてしまい、自覚症状のないまま、他人に指摘されるという方もいらっしゃいますが、普段から歯を食いしばる癖があるという方も要注意です。歯ぎしりは健康な歯に悪影響を及ぼす可能性があります。

「朝起きたときに顎が痛い」
「虫歯はないのに歯が痛い」
「歯が欠けやすい」
「冷たいものがしみる」

そんな悩みを持つ方も、もしかすると、寝ている間に歯ぎしりをしてしまっているかもしれません。

この記事では、「歯ぎしり」について、歯のコンシェルジュくま先生が紹介します。歯ぎしりについて知ることで、健康な歯を維持していきましょう。

歯ぎしりって何でするの?

実は歯ぎしりをする直接的な原因はいまだに解明されていません。一般的にストレスが原因と考えられ、噛み締めることで解消しているといわれています

他にも、

  • 歯並び
  • アルコール
  • カフェインの摂取
  • ニコチン
  • 遺伝

なども原因として考えられています。

歯ぎしりをすることでの1番のデメリットは歯が磨り減ってしまうこと。せっかく治療した詰め物が欠けたり、すり減ったり磨耗する原因にもなります。また、最悪の場合はご自身の歯が、割れてしまって抜歯になってしまう可能性もあります。

本来、上下の歯は少し隙間がある状態が正常です。歯と歯がくっついている状態である時間は1日に15分といわれており、寝ているときに食いしばっていたら歯と歯がくっついている状態は1日6時間以上にもなるので、当然歯はすり減って、顎も疲れてしまいます。

歯ぎしりにも種類ってあるの?

実は歯ぎしりには、大きくわけて3つの種類があります。歯ぎしりをしている人はこのうちのどれかになるので、心当たりがないかチェックしてみてください。

「ギリギリ」と音をたてる「グラインディング(歯ぎしり)」

上下の歯を、噛みしめながら横にこすり合わせる歯ぎしりです。
すり合わされた歯同士で歯が削れ合い、擦り減ってしまい平らになるという特徴があります。

ひどくなると、歯の詰め物が取れたり、割れたりと歯に最もダメージのある歯ぎしりです。

グッと噛みしめる「クレンチング(食いしばり)」

上下の歯と、顔のエラ部分にぐっと強い力が入り、噛みしめる歯ぎしりです。

重いものを持つときに「グッ」と食いしばる様子をイメージするとわかりやすいと思います。食いしばりが癖になってしまって、仕事しているときや、寝ているときに力が入っている人もいます。

グラインディングと違い、音は出ませんが、常に顎や両サイドのえらに力が入っているので、1日の終わりに重く疲れた感覚がある人は気付かないうちに食いしばっているかもしれません。

「カチカチ」と音が鳴る「タッピング」

上下の歯を、なにか食べているときのように嚙合わせ「カチカチ!」と歯同士がぶつかった音がするのが特徴の歯ぎしりです。

震えるように寒いとき、歯同士が小刻みにぶつかり合うのをイメージしてみてください。グラインティング、クレンチングに比べて該当者は少ないですが、音が鳴るはぎしりですので目立ち、無意識で行っていて他人に指摘されて気付く人がいます。

歯ぎしりのチェック方法

歯ぎしりは無意識でしてしまう人も多く、自分は歯ぎしりをしていると気づくことはなかなか難しいでしょう。歯ぎしりをしてしまっているのか、セルフチェックできる方法がありますので、試してみてください。

  • 朝起きたときに、顎や頬の筋肉が凝っていると感じることがある
  • 虫歯ではないのに、歯がしみる
  • 歯が欠けたり、割れている
  • 歯の噛み合わせの面がかなりすり減っている
  • 舌のふちが凹んでいて、歯に押し付けらていたような跡がある
  • 舌の裏、前歯の下あたりにこぶのような骨の隆起がある。
  • 頰の内側に横一直線の線ができている。

以上の症状がある方は、歯ぎしりや食いしばりを日常的にしてしまっている可能性があります。該当する方はぜひ一度、歯科医院で相談してみてください。

歯ぎしりの治療ってどんなことするの?

歯ぎしりの原因はわかっていませんが、放置していては、歯ぎしりは悪化していってしまいます。そのため、まずは、自覚症状があるかを含め正しく知ることが重要です。歯ぎしりであることがわかったら、歯を保護する治療や意識を変えていく方法で改善を図っていきます

歯ぎしりの治療では、「歯ぎしり・食いしばり用」のマウスピースをはめて歯の消耗を防ぐことができます。このマウスピースは保険適用内ですので、ものによりますが3,000円程度でつくることができます。

最近では、ドラックストアで手軽に購入できるマウスピースも増えてきています。きちんと自分に合ったものを入れなければ、いい効果を発揮しません。歯科医院で型取りした自分専用のマウスピースを使用することをおすすめします。

マウスピースは自分の歯の代わりに歯ぎしりによって生じる負荷を受け続けることになるので、当然ながら消耗していくものです。消耗具合は個人差があるので、すり減ったら交換するようにしましょう。歯ぎしりは癖になっていることも多いため、意識して自らその癖を直していくことも必要です。日中に「あっ!噛んでるな」と思ったときは、歯を離す。これを続けることで改善されていきます。

また、眠っているときの歯ぎしりは浅い眠りのときに起こることがわかっています。人間は深い眠りと浅い眠りを交互に繰り返しますが、深い眠りのとき、筋肉の動きは抑制されています。そして、眠りが浅くなると抑制が解け、その拍子に咬筋(頬の筋肉)が動き、歯ぎしりが起こるのではといわれています。

飲酒や喫煙、ストレスなどは、睡眠を浅くする要因です。
ストレスは、歯ぎしりにも関与していると考えられています。
歯ぎしりがなかなか治らないようであれば、ストレスが発散できるよう、運動や趣味に没頭するなどの対策ができるとなおいいでしょう!

まとめ

歯ぎしりをそのままにしておくと、知覚過敏や、歯周病、顎関節症にもなってしまいかねません。日中も含めると90%近くもの人が歯ぎしりをしてしまっているという研究もあります。自分もしてしまっているかもと不安になった方はぜひ、自分の歯をよく観察してみてください。

また、歯が擦り減っていないかを見てもらうのもいいでしょう。いつまでも健康な歯でいられるように、普段の癖をみきわめて習慣から、見直していくことが大切です。

監修

市ヶ谷コンシェル歯科クリニック

澤谷祐大(さわたに ゆうた)

獨協医科大学医学部歯科口腔外科にて研鑽を積み、2023年より市ヶ谷コンシェル歯科クリニックにて勤務。大学病院に行ってと言われた親知らず、どんな親知らず抜歯でも、市ヶ谷コンシェル歯科クリニック澤谷にお任せ下さい。


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投稿者プロフィール

くま先生
くま先生
アンチエイジングをコンセプトに治療するくま先生。歯や美容医療や薬など得意分野は多岐に渡る。教えてくま先生!と言われれば、一人ひとりの患者さんに寄り添ったコンシェルジュ的な存在として、どんな分野でも的確にアドバイスしていきます。患者さんだけでなく、先生たちにもアドバイスするよ。みんな、頼ってきてね。