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歯のクリーニングってどんなもの?くま先生が丁寧に解説シリーズ

くま先生、今日はクリーニングについて教えて下さい。

わかりました。今回は歯のクリーニングの種類や費用、どのような手順でクリーニングを行っていくか説明していきますね。

ありがとうございます。

歯医者さんで行うクリーニングの種類

歯医者さんで行っている歯のクリーニングには2種類あります。それは保険診療と自由診療で行うものであり、クリーニングを行う目的によって区別されます。

➀保険適用のクリーニング

保険が適用されるクリーニングは治療を目的とします。そのため、歯科医師からのう蝕(しょく)や歯周病といった診断が必要となります。また、それらの原因となる歯垢や歯石を除去することが目的のため、それ以外のケアを行うことはできません。

最初に歯や歯ぐきの状態を調べて、虫歯の有無や歯周病の状態を確認します。その後に専用の器具を使って歯垢や歯石を除去していきます。歯石の量が少ない場合には1回で終わることが多いですが、大量に付着している場合にはブロックに分けて2-6回に分けて行うこともあります。

一度に清掃してもらえない場合もあると思いますが、歯石の量が多いことが理由なのです。

②自由診療のクリーニング

自由診療のクリーニングでは予防を目的とします。そのため誰でもすぐに受けることができます。歯垢や歯石除去に加え、着色を落としたり歯面を研磨することもできます。

主にPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)と呼ばれる歯科医による歯面清掃を行う歯科医院が多いです。

クリーニングにかかる費用

保険適用でクリーニングを行う場合の料金は、初診でかつ3割負担の方であれば3,000から4,000円程度となります。

保険の場合は値段が国で一律に決められているため、どこの歯科医院に行っても料金は変わりません。治療として行うため、費用の中には初診料や検査代、必要に応じてレントゲン撮影代などが含まれます。

ただし定期的に通われている方などは、毎回のレントゲン撮影や検査は不要となるため料金が下がります。

自由診療で行うクリーニングの場合の料金は5,000から30,000円程度となります。医院によって値段を決めることができるため、このように費用差が出てしまいます。しかし、保険診療と違って患者さんの希望に合わせた治療を受けることができるのがメリットです。

クリーニングを行うことのメリット

➀自分の口腔内の状況が分かる

クリーニングを行う前に虫歯や歯周病の検査を行うため、自分で口腔内の状況を知ることができます。必要に応じて口の写真もとりますので、見せてもらうこともできます。自分の口腔内の状況を知ることができれば、癖などが見極められてより適切な対処ができるようになります。

②歯垢や歯石を取り除くことで口腔内が清潔になる

歯垢や歯石は細菌の塊です。それらを放置しておくと虫歯や歯周病の原因になってしまうので、早めの除去が大切です。また、口臭の原因にもなるためクリーニングを行うことで予防・改善にもつながります。

③正しいブラッシング方法や自分に合った歯のケアの方法について知ることができる

歯科衛生士から直接指導を受けることができるため、ご自宅でのセルフケアの向上にも繋がります。

コラム:歯垢や歯石ってなんだろう?

歯垢・・・口腔内に存在する細菌の塊です。1gあたり1000億個以上の細菌が存在すると言われていて、これらが虫歯や歯周病の大きな原因となります。歯ブラシなどで除去することが可能なため、自分で取ることができます。

歯石・・・歯垢が石灰化して硬くなったものです。歯ブラシなどでは除去することができず、歯科医院に行って専用の機器で取ってもらう必要があります。

自由診療で行うPMTC(ピーエムティーシー)

PMTCとはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略称で、歯科医師や歯科衛生士などの専門家が専用の機器を使って歯垢などを除去することです。

歯磨きでは落としきれない歯垢や歯石を除去して歯面を研磨することで、新たな歯垢を付きにくくすると共に虫歯や歯周病の予防となります。

➀染め出し

専用のの染色液を使用して歯垢を染め出すことにより、リスク部位を把握します。

②TBI(ティービーアイ)

歯科医で行うブラッシング指導のことです。染めだされた部位のブラッシング指導を行います。このときに自分でリスク部位を把握でき、歯科医師や歯科衛生士から直接正しいブラッシング方法やその他セルフケアの方法について指導を受けることができます。

③歯垢・歯石除去

専用の機器を使用して歯肉縁上や縁下の歯垢・歯石の除去を行います。

④歯面研磨

リスク部位に合わせて器具を選択し、歯の表面の研磨を行います。さらに最後に研磨剤の配合されていないペーストで磨くことで、歯のツヤ出しを行うこともあります。

⑤フッ化物塗布

歯垢を除去し口腔内が綺麗になったところで、虫歯予防のためにフッ化物を塗布します。

自由診療ではやり方もさまざまありますので、1つの例として参考にしてください。

しっかりと予防して、ご自身の歯をいつまでも大切にしていきましょう!


監修

市ヶ谷コンシェル歯科クリニック

澤谷祐大(さわたに ゆうた)

獨協医科大学医学部歯科口腔外科にて研鑽を積み、2023年より市ヶ谷コンシェル歯科クリニックにて勤務。大学病院に行ってと言われた親知らず、どんな親知らず抜歯でも、市ヶ谷コンシェル歯科クリニック澤谷にお任せ下さい。


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投稿者プロフィール

くま先生
くま先生
アンチエイジングをコンセプトに治療するくま先生。歯や美容医療や薬など得意分野は多岐に渡る。教えてくま先生!と言われれば、一人ひとりの患者さんに寄り添ったコンシェルジュ的な存在として、どんな分野でも的確にアドバイスしていきます。患者さんだけでなく、先生たちにもアドバイスするよ。みんな、頼ってきてね。