今回は、人気のセルフホワイトニングについて、くま先生が解説していきます。
「セルフホワイトニング」とは、ホワイトニング専門店や導入サロンで自分で施術を行うなど、歯科医院以外で行われるホワイトニングをまとめて呼ばれます。
今ではエステや美容サロンなどさまざまな場所で行うことができるようになったため、その手軽さから人気を集めています。
専門店やサロンのスタッフは、歯科医師や歯科衛生士などの免許を持っていない方達がほとんどです。そのため、歯科医院で扱うことができるような薬剤や機械をセルフホワイトニングでは使用することができません。
歯科医院で行うホワイトニングについて知りたい方はこちらをご覧ください。
過酸化水素には「殺菌・漂白作用」があります。日常では傷口の消毒や衣類の漂白に用いられます。歯科医院で行うホワイトニングでは30%ほどの高濃度の過酸化水素を使用しますが、これほどの高濃度の過酸化水素は劇物扱いとなります。
歯に使用する場合には、用法を間違ってしまうと大変危険なので、薬事法で「歯科医師もしくは歯科医師の指導の下歯科衛生士が処置すること」と定められているのです。そのため、歯科医師や歯科衛生士が存在しない専門店やサロンでは過酸化水素を使用したホワイトニングを行うことはできません。
歯科医院で行うホワイトニングでは歯本来の白さ以上に白くすることが可能なのに対して、セルフホワイトニングでは着色やくすみを落とすことで本来の白さに戻すことを目的とします。それは先述のとおり、歯を白くするのに必要な過酸化水素を取り扱うことができないからです。
簡単な着色落としを目的とするのであればセルフホワイトニングでも効果を実感できると思いますが、歯そのものを白くしたいのであれば歯科医院でホワイトニングを行うことをおすすめします。
1回2,000~5,000円程であり、歯科医院で行うホワイトニングより低価格で施術できます。
セルフホワイトニングで使用する薬剤は「酸化チタン」というもので歯の表面の汚れを除去するだけなので、歯の内部に作用する過酸化水素を使用したホワイトニングと比べて痛みがでにくくなります。
歯科医院で行う際には大体1時間ほどが目安となりますが、セルフホワイトニングは1回の施術が基本的には30分ほどで終わるので、お仕事などお忙しい方でも手軽に行うことができます。
セルフホワイトニングは歯の表面の汚れを落とすだけなので、元々の歯の白さにまでしか戻すことはできません。そのため、歯そのものを白くしたい方には不向きとなります。このことを知らずにセルフホワイトニングからはじめてしまうと、「白くならなかった」「全然効果が実感できない」などのトラブルの原因となります。
専門店やサロンには歯科医師や歯科衛生士がいないことも多いです。そのため本来なら、ホワイトニング前に行うはずのお口の中の検診ができないのです。
たとえば虫歯があった場合、ホワイトニング効果は期待できませんし、先に治療を優先する必要があります。安全にホワイトニングを行うためには、施術前に歯科医師にしっかり検診をしてもらうことをおすすめします。
セルフホワイトニングは、自分自身もしくは歯科医師・歯科衛生士ではない専門の知識を持っていないスタッフが対応します。そのため薬剤の塗布の仕方が曖昧だったり、処置歯への対応がしっかりできないと白さにムラがでてしまうことがあります。
今回は人気のセルフホワイトニングについて解説しました。
ホワイトニングに関しては、ご自身の目的によって、クリニックかセルフホワイトニング専門店か検討してみてください。
監修
市ヶ谷コンシェル歯科クリニック
澤谷祐大(さわたに ゆうた)
獨協医科大学医学部歯科口腔外科にて研鑽を積み、2023年より市ヶ谷コンシェル歯科クリニックにて勤務。大学病院に行ってと言われた親知らず、どんな親知らず抜歯でも、市ヶ谷コンシェル歯科クリニック澤谷にお任せ下さい。
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