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歯の神経を抜く「根管治療」とは?どんな時に治療を行う?神経の役割は?徹底解説します

これは、虫歯が深くまで進行してしまっていますね
壊死してしまう前に、歯の神経を抜く治療をしましょうか

えええ、痛いと思っていたらそんなに深刻だったんですね、、
ところで、そもそも歯の神経って何の役割をしているんですか?

それは虫歯になったことを知らせたり、歯に栄養を運ぶ役割ですよ!

そうだったんですね!虫歯に気づけたのも神経のおかげだったのか、、

そうなんです!
では、歯の神経を抜く前に、神経の役割と根幹治療について詳しくご説明します!

歯の神経とは

歯の神経とは、「歯髄」と呼ばれる神経や血管を含む組織のことです。この歯髄には、痛みなどの刺激を脳に伝える機能があります。

歯の神経の役割

①歯に栄養を運んでくれる

神経部分に通っている血管から歯の中に水分や栄養を送ることで、固い状態を保つことができしっかりと噛むことができます。神経を抜いてしまった歯は栄養が補給されないため、通常の歯よりも脆くなったり色が変わってきたりしてしまいます。神経は、歯を綺麗で丈夫な状態を保つ役割があります。

②体の異常を教えてくれる

むし歯が進行して痛みを感じたり、知覚過敏で凍みたりするのは神経によるものです。これらの刺激を伝えることで歯に異常があることを教えてくれます。

神経を抜く治療=根管治療とは

むし歯の部分を取り除き、歯髄を露出させて取り除く治療です。取り除いた部分は綺麗に消毒して薬品を入れ、むし歯の原因となる菌の再侵入を防ぎます。

根管治療が必要な場合

①むし歯が進行して歯髄まで達してしまった時

むし歯が歯髄にまで広がり炎症を起こしてしまうと、歯髄炎となり激しい痛みが生じます。そのまま放置すると歯髄が壊死してしまいます。壊死すると口臭がひどくなったり歯の色が変色します。重度の歯周炎を引き起こしてしまうこともあるので、早めに神経を取り除く必要があります。

②重度の知覚過敏になった時

知覚過敏とは、進行したむし歯や歯髄の炎症がないのに冷たいものなどでしみる症状です。これは歯の中の象牙質がむき出しになっている事が原因です。基本的に知覚過敏で神経を抜くことはほとんどありませんが、あまりにも重症な場合は根管治療を行うことがあります。

③歯に亀裂が入ってしまった時

亀裂が神経に達してしまうと、そこから菌が入り込んで神経を侵食し、炎症を起こしてしまいます。炎症を防ぐために、神経を取り除く必要があります。

根管治療の流れ

①むし歯の部分を削る

レントゲンやう蝕検知液を使って、むし歯になっている部分を綺麗に除去します。

②神経を取る

むし歯を除去したあとは、まわりの歯を削って歯髄を露出させて取り出します。ファイルと呼ばれる器具で歯髄を除去し、さらに根管内にある神経も取り除きます。

③根管を拡大する

根管の中に薬剤がしっかりと詰まるように、根管の外側の壁を削って太く真っ直ぐになるように整えます。

④根の清掃・消毒をする

根管内に菌が残っていると炎症を起こしてしまう可能性があります。清掃・消毒をして殺菌します。

⑤根管を充塡する

根管内が綺麗になったら、薬剤を入れて再び感染しないように隙間を塞いでいきます。

歯の神経を抜くと起こる症状

①歯が脆くなってしまう

歯髄には栄養を送る血管が通っているため、それを取り除いてしまうと歯の栄養が足りなくなり、割れたり欠けたりしやすくなってしまいます。

②歯の色が変色してしまう

歯髄には血管が通っているので、取り除いてしまうと血液が循環しなくなり、徐々に黒ずんできてしまいます。

③歯の異常に気付きにくくなってしまう

歯髄を取ってしまうと痛みを感じにくくなってしまうので、むし歯や知覚過敏などの異常に気付きにくくなってしまいます。

監修

コンシェルクリニックグループ代表

日本抗加齢医学会 専門医


小谷 航(こたに わたる)

現在は全国10院で各種専門医が協力して顎顔面領域に特化した医療を展開しております。治療のコンセプトはアンチエイジング、究極の予防を標榜しております。
アンチエイジングの考え方のもと、皆様と一緒に長い人生を歩んでいければと考えております。よろしくお願いいたします。


コンシェル歯科クリニック

投稿者プロフィール

くま先生
くま先生
アンチエイジングをコンセプトに治療するくま先生。歯や美容医療や薬など得意分野は多岐に渡る。教えてくま先生!と言われれば、一人ひとりの患者さんに寄り添ったコンシェルジュ的な存在として、どんな分野でも的確にアドバイスしていきます。患者さんだけでなく、先生たちにもアドバイスするよ。みんな、頼ってきてね。