くま先生!
どうされました?
子供がクチャクチャ音を立てながらご飯を食べるのが悩みなのですが、どうしたら治りますかね?
口を開けながら食事をしてしまっているのかもしれませんね。
以前、子供の顎を広げる方法をお教えしましたが、しっかり噛んで食べる+αで「正しい咀嚼」というものが存在するのです。
正しい咀嚼の仕方があるのですか!?
はい。正しく咀嚼することは口周りの筋肉を使うため、歯並びと口元の印象にも影響します。
そうしましたら今回は「正しい咀嚼の仕方」について詳しく解説していきますね!
よろしくお願いします!
日々なにげなくしている食事ですが、食べ方によって口周りの筋肉、舌、歯などそれぞれ関係する部位が動いています。
それにより顔の筋肉の位置や硬さが決まり、骨がやわらかい幼少期であれば歯並びにも影響します。また、よく噛んで食べることで消化しやすくなり、健康状態にもいい影響を与えます。
並んでいる歯は、位置によってそれぞれの役目があります。
その役目を果たしている食べ方が「正しい咀嚼」といえます。
「正しい咀嚼」を改めて確認してみましょう。
下の図をご覧ください。
①~③を繰り返すことで、歯をまんべんなく使えて食べやすいはずです。
①1~3番の前歯で食べ物を噛む
②4番5番は、犬歯とも呼ばれ、歯根が深く力が入りやすいので物が嚙み切りやすい
③嚙み切った食べ物を6~8番の大臼歯(奥歯)で小さくすり潰す。
右側、左側など片方の歯ばかり使っているとそこだけ食べかすが残りやすく、虫歯リスクが高まります。
また、咀嚼に連動して頬や唇の筋肉も使うので、片方だけ筋肉が発達し左右不均等な顎周りになる可能性もありますのでお気をつけください。
正しい咀嚼は、歯を正しく使うだけでなく、他にもポイントがあります。
・ひと口の量を大きくしすぎない
口に自然に入る大きさにすることで、咀嚼しやすくなる。
また、ひと口の量が大きいとお口がしっかりと閉じきれず、クチャクチャと音が出てしまう原因となります。
・大きなものは、前歯と犬歯で噛む
前歯で噛んだあとに、隣の犬歯は根っこが深いので、強い力で噛み切ることができます。
その後、奥歯に食べ物を送るとスムーズです。
・咀嚼中は口を閉じて、鼻呼吸をする
よく噛んで食べることで、歯・頬・口周りの筋肉を使うようにしましょう。
口を閉じて食べると、唾液も出やすくなり口内環境にとってもいい影響を及ぼします。
また食べものを細かくしてから飲みこむことで、喉にも負担をかけづらく、消化もしやすくなります。
・ゆっくり食べる
忙しいときはどうしても早食いになってしまう気持ちもわかりますが、時間があるときはゆっくり噛んで食べることを心がけましょう。
ゆっくり食べることで咀嚼回数が増え、唾液の分泌が促されます。
唾液が増えると、口臭が軽減し、虫歯・歯周病予防にも効果的です。
ゆっくり食べることで食べすぎも防止することができます。
食事の際に咀嚼音が出てしまう他の要因として、噛み合わせが悪い場合があります。
受け口の方など噛み合わせが悪いと、お口を閉じて咀嚼するのが難しいため、クチャクチャと音が漏れてしまいます。
咀嚼音だけでなく、顎に負担がかかり、顎関節症を引き起こす要因となってしまいます。
もしかすると受け口かも..?と感じたら、是非、コンシェル歯科クリニックに一度ご相談ください。
いかがでしたでしょうか?
日頃から、鼻呼吸を意識し、食事も口を閉じて食べるトレーニングをすることで、徐々に習慣にできると思いますので、今からはじめてみてください。
これは、大人も同様です。
大人になると、なかなか食べ方を人から注意されませんので、自分で気づくことが大事です。
「口が乾く」「食事中よく食べこぼす」などがあったら口が開いているサインかもしれません。
スマホを見ながら、テレビを見ながら食事をする前に、自分の食べ方に意識を向けてみましょう。
また、正しい咀嚼で硬い食べ物を意識的によく噛んで食べる習慣をつけることで、成長途中のお子様の顎の発達を促すことができます。
顎の発達を促すことで、口周りの筋肉が鍛えられ、より精悍な顔つきになっていきます。
さらに歯列の幅が広がり、将来的に歯を削ったり抜いたりしなくても歯科矯正ができる可能性が高まります。
歯のアーチについてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参照ください。
監修
市ヶ谷コンシェル歯科クリニック
澤谷祐大(さわたに ゆうた)
獨協医科大学医学部歯科口腔外科にて研鑽を積み、2023年より市ヶ谷コンシェル歯科クリニックにて勤務。大学病院に行ってと言われた親知らず、どんな親知らず抜歯でも、市ヶ谷コンシェル歯科クリニック澤谷にお任せ下さい。
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