できる限り一つの歯科医院で治療をするのがベスト！

私たち歯科医にとって「困る」というわけではないのですが、患者さん側もリスクがあると考えられるのが「治療中に他院へ行くこと」です。治療途中に他院へ行かれると、治療方針の引き継ぎもできないままなので困ります。

基本的にクリニックごとに方針が違うので、思わぬトラブルが生じる可能性もあります。

ただ単に「虫歯」の治療でも、治療方法はいくつもあります。
「保険適用内で行いたい」「歯を削りたくない」「できるだけ通院しないで治療を終えたい」「痛みがないほうがいい」など患者さんの本音をヒアリングして、たくさんある治療法のなかから最適なものを提案します。

例えば、初期段階の虫歯は、削らずに歯垢のクリーニングをして、フッ素コーティングをして経過観察する治療法があります。しかし、その治療途中で他院へ行くと「虫歯になっているから」と、削るケースがあります。

歯は、一度削ったら元に戻りません。なるべく自分の歯を残すことを優先的に考えて治療していたのに、あっけなく削られてしまうのです。

いい歯科医は、その場しのぎの治療ではなく、一生自分の歯で噛めるような治療法を考えます。

すべての歯で、嚙み合わせ、見た目の美しさが保てるようにトータル的にベストな治療法はなにかと考えています。患者さんが納得している治療法なら問題ありませんが、患者さんもゼロから自分の状況や希望を話すのは、大変だと思います。

ですから、基本的には１つの歯科医院で治療を済ませるほうがいいでしょう。

また、コンシェル歯科クリニックでは、矯正、インプラント、虫歯治療、とそれぞれ分野別に得意分野が異なる歯科医が在籍しておりますので、スムーズに医院内で引継ぎを行うことができます。

例外も！

たまたま行った歯科医院が「いまいちだ」と感じたなら無理に一人の歯科医にこだわる必要はありません。セカンドオピニオンとして、別の歯科医院を探すのもありです。

なにより患者さんが気持ちよく治療できることが一番ですからね。

また、人気の歯科医院は予約が１～２ヶ月待ち、なかには３ヶ月待つところも実際にあったりします。次回の予約までに痛みが生じたなら、そのまま待つと症状が悪化する恐れがあるので、そうした場合は別の歯科医院へ行くのもいいと思います。

歯科医にとってありがたい患者さんは？

歯科医にとってありがたい患者さんは、「こちらのアドバイスをしっかり聞いてくれる・予約時間を守る・歯のケアを行うなど治療に積極的な人」です。

治療が完了しても、日々の歯磨きなどのケアをサボればまた虫歯になり、一から治療をしなければなりません。歯科医院の治療だけでは限界があるので、患者さんの努力は必要不可欠です。そのあたりを理解してくださると治療もスムーズに終わりますし、症状悪化も防げます。

また、患者さんひとりが遅れると、治療終了時間が伸び、他の患者さんも芋づる方式に遅れてしまうので、予約時間をしっかり守ってくださる患者さんも非常にありがたいです。

仕事が長引いてしまった、風邪をひいてしまったなど、もちろんやむを得ない事情もあるでしょうが、その場合は事前にご連絡していただけると非常に助かります。

くま先生のまとめ

いかがでしたでしょうか。

引っ越しや留学などの理由で転院がやむを得ない場合は、できるだけ早めに担当医にご相談していただくことを強くおすすめします。

できるだけ区切りのよいところで治療を終わらせ、他の歯科クリニックにスムーズに引き継ぎすることができます。

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