タイに行くと、街中で白くきれいな歯の人を見かけることがあります。
美容大国として知られるタイですが、実は歯のホワイトニングについても、日本とは少し事情が違います。
今回、くま先生が注目したのが、
「Opalescence Go 15%」
です。
日本の歯科医院で使用されているOpalescence Goは過酸化水素6%。
一方、海外では過酸化水素15%のOpalescence Goも流通しています。
「15%って、日本の2倍以上?」
「そんなに濃くて大丈夫なの?」
「タイ旅行中にホワイトニングできる?」
今回は、日本とタイを行き来するくま先生が、タイで使われているOpalescence Go 15%についてわかりやすく解説します。
Opalescence Go(オパールエッセンス Go)は、米国Ultradent社が展開するホームホワイトニングシステムです。
大きな特徴は、
最初からホワイトニングジェルが入ったトレイを使うこと。
従来のホームホワイトニングでは、
歯型を取る
↓
自分専用のマウスピースを作る
↓
自分でジェルを入れる
↓
装着する
という流れが一般的でした。
Opalescence Goでは、ジェルがあらかじめ充填された既成トレイを使用します。
つまり、
「開ける → 装着する → ホワイトニングする」
という非常にシンプルな設計です。
忙しい人や旅行・出張が多い人には、かなり相性のよいホワイトニングだと思います。
ここが今回、一番面白いところです。
日本国内で承認されているOpalescence Goは、
過酸化水素6%
です。
ところが、海外で展開されているOpalescence Goには、
過酸化水素15%
の製品があります。
数字だけ比べると、
6% → 15%
ですから、濃度は2倍以上。
初めて見ると、
「え、こんなに違うの?」
と思いますよね。
僕自身、海外の歯科医療を見る面白さはこういうところにあると思っています。
同じブランド、同じ「Opalescence Go」でも、国によって承認されている製品や濃度、使用方法が違うからです。
さらに面白いのが使用時間です。
メーカーが案内しているOpalescence Go 15%の使用時間は、
1日15〜20分。
日本の6%製品では、1日1回、最大90分とされています。
つまり15%製品は、
「長時間つける」というより、短時間で使用する設計
になっています。
朝の準備中。
ホテルでシャワーを浴びる前後。
夜、寝る前。
15〜20分なら日常生活の中にも比較的組み込みやすいでしょう。
個人的には、この「短時間」というのがOpalescence Go 15%の大きな魅力だと思っています。
ここは歯科医師として、しっかり伝えておきたいところです。
「6%より15%のほうが濃いなら、15%のほうが絶対いい!」
という単純な話ではありません。
ホワイトニングでは、
濃度 × 使用時間 × 使用方法 × 歯の状態
をセットで考える必要があります。
濃度が高くなれば、歯がしみる知覚過敏や歯肉への刺激にも、より注意する必要があります。
自己判断で、
「もっと白くしたいから30分」
「今日は2回やってみよう」
などと使用時間や回数を増やすのはおすすめできません。
15%だからこそ、決められた時間を守る。
これは非常に重要です。
「強い薬で歯の表面を削っているの?」
と思う人もいるかもしれません。
そうではありません。
過酸化水素によるホワイトニングでは、過酸化水素が分解される過程で生じる反応性の高い化学種が、歯の着色に関係する有機物へ作用します。
その結果、着色に関係する分子構造が変化し、歯が明るく見えるようになります。
ここが、一般的な「歯の表面についた汚れを落とす」というクリーニングとの大きな違いです。
汚れを取ることと、天然歯そのものの色調を明るくすることは別物。
ホワイトニングを選ぶときには、この違いを知っておくとよいでしょう。
ホワイトニングというと、
「青いLEDライトを歯に当てている写真」
をイメージする人も多いでしょう。
でもOpalescence Goは、基本的にライトを必要としません。
主役はあくまでホワイトニングジェルです。
トレイの中に適切な量のジェルがあらかじめ入っているため、専用ライトを準備する必要もありません。
だからこそ、
歯科医院で確認してもらい、その後はホテルや自宅で使う
というスタイルと相性がよいのです。
ここは、くま先生的にも気になるところです。
タイには美容、スパ、マッサージなど、「旅行+美容」という文化があります。
そこに、
「旅行中に歯科医院で歯をチェックしてもらい、ホームホワイトニングを始める」
という体験が加わるのは面白いと思っています。
ただし、Opalescence Go 15%は単なる「美容グッズ」として考えるものではありません。
むし歯、歯周病、知覚過敏、歯の亀裂などがある場合には注意が必要です。
また、セラミックやレジン、クラウンなどの人工物は天然歯と同じように白くなるわけではありません。
たとえば前歯にセラミックが入っている人では、天然歯だけが明るくなり、逆に色の差が目立ってしまうこともあります。
だからこそ、
まず歯科医師に口の中を診てもらう。
これは15%を使用するうえで、とても重要です。
僕がこの製品を面白いと思う理由は、単に「15%だから」ではありません。
15〜20分という短時間で、ホームホワイトニングを生活の中に組み込めること。
こちらのほうが重要だと思っています。
ホワイトニングも、特別なイベントの前だけに行うものではなくなってきています。
肌をケアする。
髪をケアする。
歯を磨く。
そして、歯の色もケアする。
そんなふうに、口元のケアを日常生活の一部として考える時代になってきました。
結論から言うと、
単純に「タイの15%のほうが上」ということではありません。
日本には日本の承認制度があり、日本で承認された製品には日本での適切な使用方法があります。
一方、海外では日本とは異なる濃度の製品が使用されています。
大切なのは「数字の大きさ」ではなく、
自分の歯の状態に合った製品を、適切な方法で使うこと。
です。
ただ、世界の歯科医療を見てみると、
「日本では6%だけど、海外では15%」
という違いがある。
これを知るだけでも、ホワイトニングを見る目が少し変わってくるのではないでしょうか。
今回紹介したOpalescence Go 15%のポイントをまとめると、
・過酸化水素15%を使用
・メーカー推奨の装着時間は1日15〜20分
・ 通常5〜10日間使用
・ジェル充填済みの既成トレイ
・歯型を取って専用マウスピースを作る必要がない
・ライトを使用しなくてもホワイトニングできる
・ 硝酸カリウムとフッ化物を含む製品設計
・使用前には歯科医師による口腔内の確認が重要
日本のOpalescence Go 6%と比べると、かなり違いますね。
でも、くま先生が一番伝えたいのは、
「15%だからすごい」ではなく、「15〜20分で生活に取り入れられる」ということ。
旅行中でも、仕事が忙しくても、ホテル生活でも。
ホワイトニングをもっと手軽に、もっと日常へ。
海外に出てみると、日本とは少し違った歯科医療の選択肢が見えてきます。
これからもくま先生が、日本だけでなく世界の面白い歯科事情を紹介していきます。
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