1. トップ
  2. むし歯
  3. 気温や気圧の変化によって歯が痛くなるってほんと?くま先生が詳しく解説!
気温や気圧の変化によって歯が痛くなるってほんと?くま先生が詳しく解説!

最近、寒くなってきましたねー。

そうですねぇ。今年は、ちょうどいい気温があまりありませんでしたね。

そういえば極端に寒かったりすると歯が痛くなるんですが、なにか関係があるんでしょうか?

鋭いですね!
実は気温や気圧が変化すると歯に痛みを感じる場合があるんです。
そうしましたら、今回は、気温や気圧の変化によって歯が痛くなる原因について詳しく解説していきますね。

よろしくお願いします!

寒くなると歯が痛くなる!?

はじめに、寒くなると「知覚過敏症(象牙質過敏症)」と呼ばれる症状がでてくる患者さんは少なくありません。

冷たいものや熱いものを食べたり飲んだりしたときにも歯がしみて痛みが出る症状ですよね?

その通りです。
知覚過敏とは、アイスクリームなど冷たいもの等を食べたり、スープなど熱いものを食べたときにズキッと痛む状態のことを指します。
知覚過敏症は、主に象牙質(歯のエナメル質の下の層)の露出が原因となって引き起こされます。
また、象牙質は無数の微細な神経線維が入っているので、歯茎の付け根の象牙質が露出していると、冷たい空気が入り込み、歯に痛みを感じたりする恐れがあります。

気温なども歯が敏感になってしまう要因であったなんて知りませんでした!

はい。
歯周病などのエナメル質や歯茎に問題があると、天候によって痛みが引き起こされてしまう場合があるんです。

気温が急激に変動すると、血行不良になり歯茎の免疫力が低下し、歯周病が悪化する原因にもなります。また、室内と室外との温度差が極端に激しい場合も、歯の痛みが生じる原因になります。

季節の変わり目は免疫力が低下するってよくいいますもんね。いわれてみれば昔、外が暑いときに室内をクーラーでガンガンに冷やすと、夏風邪をひいてしまったことがあります。

そうなんです。
また、寒いときは知らず知らずのうちに、歯を食いしばっていることがありますので、睡眠中は特に注意です。

歯を食いしばることにより咀嚼筋が緊張状態になると、頭痛や肩こりなど全身に悪影響を及ぼす恐れがあります。

気圧の変化で歯が痛くなる!?

また、気圧の変化でも、歯の痛みを引き起こしてしまうってご存じですか?

たしかに飛行機に乗ると気圧の変化で耳が詰まったりします。また、飛行機や台風の気圧の関係で数日後に歯が痛くなったりします。

そうですね。
台風や飛行機内など気圧が大きく変化するときは、身体の不調を感じやすくなるといわれています。
具体的には、自律神経が乱れる、頭痛、アレルギーが悪化する等の症状が現れる場合があります。
ですので、気圧の変化を受ける前に歯のクリーニング等を行い、溜まったプラークを除去しておくことをお勧めします。

また、すでに知覚過敏の症状を自覚されている方は、象牙質を刺激から守るために薬剤の塗布やレジンをコーティングする治療を行うか、もしくは知覚過敏があるところにレーザーを照射する治療をされることをお勧めします。

しかし、知覚過敏の症状だと思いきや虫歯や歯周病が隠れている場合もありますので、歯科医師にきちんと診断してもらいましょう。

ホームケアは何をすればいいの?

ホームケアは何をすればよいですか?

ホームケアですと、フッ素や硝酸カリウムなどが配合されたタイプの歯磨き粉をご使用になられることをおすすめします。
また、力をいれて歯を磨くと歯茎が下がって歯肉退縮してしまう恐れがあります。歯磨きをする際には、ゴシゴシと磨かずに優しく磨くようにしましょう。

正しい歯磨きの仕方は、こちらの記事もご参照くださいね♪
くま先生が教える正しい歯の磨き方

歯ってほんとうにデリケートなんですね、、!

また、古い詰め物や被せものに気圧がかかると、歯が敏感になり痛みが出る恐れがありますので注意が必要です。

これは、高度の変化により、詰め物と歯の間の隙間が空気で膨脹するからです。
歯にヒビが入っている場合も同様に、歯に空気が入り、圧力の変化に応じて空気が膨張または収縮し、痛みが生じてしまう恐れがあるんです。

ヒビの入った歯、虫歯、古い詰め物や被せもの、歯髄炎、歯髄壊死、根尖性歯周炎、歯周ポケットが深い方、および埋伏歯がある方は気圧レベルが高くなると痛みを引き起こす可能性があるといわれています。

出張でよく飛行機に乗る機会がありますので、それを聞くと不安ですね。
定期的にクリニックに通うようにします!

くま先生のまとめ

歯を治療した経験がある方で、よく飛行機に乗ったりスキューバダイビング等をされる方は、歯科クリニックでデンタルX線写真、3〜5年ごとのパノラマX線写真を撮って歯科医師に症状を確認してもらうことをお勧めします。

詰め物や被せものが劣化していないかどうか、また、歯にひびが入ってしまった場合は、ひび割れが歯髄にまで広がっているかどうかチェックしてもらう必要があります。そして常にオーラルケアを欠かさず行うようにしましょう。

気温や気圧による身体の不調を軽減させるためには、規則正しい睡眠や食事をとって免疫力を高めたり、1日2回の歯磨きと、デンタルフロスを用いて、歯を正しく磨くことがとても重要です。


市ヶ谷コンシェル歯科クリニック


この記事を読んだ方は他にこんな記事を読んでいます。

投稿者プロフィール

くま先生
くま先生
アンチエイジングをコンセプトに治療するくま先生。歯や美容医療や薬など得意分野は多岐に渡る。教えてくま先生!と言われれば、一人ひとりの患者さんに寄り添ったコンシェルジュ的な存在として、どんな分野でも的確にアドバイスしていきます。患者さんだけでなく、先生たちにもアドバイスするよ。みんな、頼ってきてね。