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タバコを吸い続けると歯にどんな影響があるの?くま先生が詳しく解説!

くま先生!

どうされました?

実は、うちの弟が最近、タバコを吸い始めていて止めさせたいんですが、何か良い方法はないですかね?

一度はタバコに憧れる気持ちもわかります。
しかし、タバコが吸えるとカッコいい反面、健康や歯にたくさんの悪影響を及ぼします。

今回は、タバコを吸い続けることで歯にどんな影響があるのか詳しく解説しますので、弟さんにもお伝えください!

よろしくお願いします!

歯周病が進行する!

はじめに、タバコを吸い続けることで、どのような副作用をイメージされますか?

えっと、口臭や舌が変色したり、肝臓などが悪くなるイメージですかね。
また、副流煙は周りの人の健康にも悪影響を与えるらしいですね。

その通りです。
タバコを日常的に吸うことで、口腔状態を悪化させやすくします。

現に、タバコを吸い続けると、吸わない人と比べて何十倍も歯周病が進行しやすくなるといわれています。

タバコにはニコチンや一酸化炭素、タールといった4,000種類以上の化学物質が含まれており、そのうちの50種類以上は発がん性物質であると見なされています。
先程、タバコを日常的に吸うことで口臭や舌が変色するイメージがあるとおっしゃいましたが、このタールという物質が口臭や舌を変色させる原因となるんです。

また、受動喫煙にさらされた子供は、肥満になるリスクが高まり、さらに認知発達を妨げる恐れがあります。

しかもニコチンには強い依存性があって、禁煙したくてもなかなかやめられないといいますよね。

はい。
これらの物質は免疫力を低下させ、歯周病を悪化させる原因となります。

歯周組織に十分な酸素および栄養を供給することができなくなるため、血液の流れを悪くし、歯周ポケットの中で細菌が繁殖してしまいます。

また、ニコチンには血管を収縮させる作用があるため、歯茎の出血や腫れなどの症状がでず、歯周病が悪化していたとしても気づきづらいんです。

確かに、歯茎の出血や腫れなどの炎症が出ていないのなら、歯周病が悪化しても気づきにくいですよね。
でも、よくよく考えればタバコって口から吸うので、口腔状態が悪くなるに決まっていますよね。

そうなんです。
歯周病だけでなく、血管を収縮させるので片頭痛を引き起こしたり、自律神経が乱れる原因にもなります。

ビタミンCを破壊する!

さらにタバコは、美肌や健康な歯茎の維持に必要なビタミンCを破壊してしまうんです。

えぇっ、美肌にも健康にもよくないじゃないですか。

そうなんです。
タバコを日常的に吸うことで、老化が進みやすくなってしまうんです。

ビタミンCは、創傷治癒に必要なコラーゲンを合成し、免疫系を高めてくれます。
また、血管が弛緩するのをサポートし、多くの酸素および栄養素を運搬する働きをしています。

ビタミンCが体内で欠乏すると、疲労感や全身の倦怠感、さらには歯茎の出血の原因となります。さらに、歯と歯の境目にプラークが付着しやすい状態となってしまい、口腔ケアを怠ると、細菌がうじゃうじゃ繁殖していき、むし歯や歯周病になっていってしまうんです。

タバコを吸うことで、むし歯や歯周病になりやすい口腔状態に変えていってしまうんですね。

エアフロ―でタバコのヤニを落とそう!

また、タバコを吸う習慣がある方は、着色汚れがつきやすく、歯が黄ばみやすくなるといわれています。
しかもタバコのヤニ(褐色の粘液)はステインよりも粘着力が強く、歯の表面に付着すると簡単には落ちません

その場合はPMTCや歯のクリーニングの一つである「エアフロー」を歯科医院で施術を受けることで、歯ブラシでは除去することが不可能な着色を隅々まで落とすことができます

しかし、喫煙することでまた黄ばんできてしまいますので、一番ベストなのはタバコを吸わない・やめることでしょう。

まだそんなに吸っていないと思うので、慣れ切ってないうちに止めさせた方が良いですね。
私も歯の黄ばみが気になるので「エアフロ―」やってみたいです!!

「エアフロ―」について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参照くださいね!
歯を本来の白さに!エアフローとは

細胞の突然変異を誘発させる!

たばこは、肺がん、口腔がんや、心筋梗塞、脳卒中などを発症させるリスクを高めるといわれています。

タバコの煙に含まれる毒は、身体の免疫力を弱めます。
タバコを吸い続けることで、細胞のDNAを勝手に書き換えたり、細胞の突然変異を誘発させ、がん細胞を増殖させる恐れがあります。

さらに、過度な喫煙は脳を委縮させる原因となりますので、やはり禁煙したほうが無難でしょう。

なるほど、、。百害あって一利なしですね。
今回、くま先生に教えていただいたことをしっかりと弟に伝えて、頑張って説得してみます!

くま先生のまとめ

タバコを日常的に吸うことで、肺がん、口腔がんや、心筋梗塞、脳卒中などを発症させるリスクを高めるだけでなく、酸素および栄養を歯周組織に運搬できず、歯周病を悪化させやすくします。ニコチンには血管を収縮させる作用があるため、歯周病が悪化しても気づきづらく、いつの間にか抜歯せざるを得ない状況になってしまうかもしれません。

タバコはビタミンCも破壊するので、集中力を低下させ、ちょっとしたことでも疲れやすくなってしまいます。タバコを吸うことで生じたヤニ汚れは、PMTCやエアフロ―の施術を受けることで改善されますが、お口や身体の健康のためにもなるべくタバコを吸うのは控えることをおすすめします。

監修

金町コンシェル歯科クリニック院長

河西敏傑かわにし としひで


コンシェル歯科クリニック 金町院


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投稿者プロフィール

くま先生
くま先生
アンチエイジングをコンセプトに治療するくま先生。歯や美容医療や薬など得意分野は多岐に渡る。教えてくま先生!と言われれば、一人ひとりの患者さんに寄り添ったコンシェルジュ的な存在として、どんな分野でも的確にアドバイスしていきます。患者さんだけでなく、先生たちにもアドバイスするよ。みんな、頼ってきてね。